学会発表(口頭発表・ポスター)

基本情報

氏名 安光 裕子
氏名(カナ) ヤスミツ ヒロコ
氏名(英語) YASUMITSU Hiroko

タイトル

子どもの情報および資料へのアクセスとその制限について―子どもの権利条約第12条、第13条および第17条の意義および相互関係を中心にして―

会議名

 

主催者(学会名等)

西日本図書館学会平成28年度春季研究発表会

開催場所

サンメッセ鳥栖(鳥栖市)

開催年月日

2016/06/18

単独・共同の区分

共同

発表者

藪本知二,安光裕子

記述言語

日本語

会議種別

口頭発表(一般)

概要

子どもの権利条約(以下「条約」)は、子どもの意見表明権(第12条)を条約が定めている4つの一般原則(その他に、差別の禁止(第2条)、子どもの最善の利益(第3条)、生命、生存および発達に対する権利(第6条))の1つに位置づけている(国連・子どもの権利委員会「定期報告書ガイドライン」)
 子どもの意見表明権は、子どもの最善の利益を探求するための手続的権利であり、子どもの自律性と社会性を育むための、社会における個人としての成長・発達を保障する権利でもある。
 この意見表明権を支えるために、換言すると、この意見表明権を実質化するために、条約は、様々な権利を保障している。表現の自由の権利(第13条)や多様な情報源からの情報・資料の利用の権利(第17条)もまた、そういった権利である。しかしながら、この意見表明権の実質化を妨げる虞のある重大な障壁がある。表現の自由に一定の制限を課すことを認める規定(第13条2)や有害情報からの子どもの保護規定(第17条(e))である。これらの制限規定や保護規定を理由にして、表現の自由および情報・資料の利用に関する子どもの権利を直接的に制限したり、表面的には子どもの保護を目的とするが、実質的には子どものみならず大人の表現の自由や情報・資料の利用を制限する障壁が築かれる虞があるのである。
 そこで、第12条、第13条および第17条の制定過程を辿りながら、また制定後の子どもの権利委員会の一般的意見や特別報告などを踏まえて、これらの各条項の意義を明らかにするとともに、各条項の相互関係を明らかにする。とりわけ、例外的に認められる情報・資料へのアクセス制限の手段・方法を明らかにしたい。
 以上は、今後予定している「子どもの権利の保障に資する公立図書館の役割・機能に関する調査研究」のための基礎的な研究となるであろう。