学会発表(口頭発表・ポスター)

基本情報

氏名 山口 光
氏名(カナ) ヤマグチ ヒカル
氏名(英語) YAMAGUCHI Hikaru

タイトル

伝統技法を活用したテーブルウェアのデザイン研究 その1 木工ろくろを活用した酒器の注ぎ口における実践的デザイン研究

会議名

日本デザイン学会第65 回春季研究発表大会

主催者(学会名等)

日本デザイン学会

開催場所

大阪産業大学

開催年月日

2018/06/23-25

単独・共同の区分

共同

発表者

山口 光、松沢 卓生、十亀 陽太

記述言語

日本語

会議種別

ポスター発表

概要

筆者は、漆器を対象としたテーブルウェアのデザインに取り組んできた。2016 年4 月から2018 年3 月にかけては、株式
会社浄法寺(じょうぼうじ)漆産業からの依頼により酒器をテーマとする機会があり、日本酒を注ぐための片口(図1)のリ・
デザインを担当することになった。
 対象となった片口は、浄法寺漆器の特徴である「純日本産の漆」を使用した、優れた工芸品であった。しかし漆を塗るため
の素地である「木地」が作りにくいものであり、生産数を確保できずに長期欠品が続いていた。
 生産工程を検証した結果、問題点は液体の「注ぎ口」における接合部であることが判明した。この部分が伝統的な木工ろく
ろ(図2)による挽物としては制作できず、結果として手加工による部品の接着(接合)が必要となり、生産性を著しく低下
させていた。現代的な機械加工にて解決する方法も考えられたが、産地のイメージから考えると「伝統的な手仕事」に対する
拘りも必要であると感じられた。
 これらの結果から、木工ろくろを活用した片口を生産するため、新たな「注ぎ口」の形状を研究することになった。