【研究目的】小児がん経験者の教育と就労について現状と課題を踏まえどのような支援が必要かを明らかにすること。
【研究方法】文献レビュー。医中誌Webにより12編の文献を収集した。収集した文献の着目している点を教育と、就労に分け、現状と課題に関する記述を確認した。
【研究結果】教育については入院時から復学を見据えた学習支援、院内学級と原籍校双方の教員の連携、退院後に受け入れてくれるクラスメイトの病状理解を促すことなどが求められることがわかった。また就職活動においては、企業側に小児がんについて正しく理解してもらうための説明力の習得や病気開示に関する戦略を立てることが必要であり、そのための支援が求められていると考えられた。さらに就職してからは体調や晩期合併症があっても、就労を継続するための方策について支援者が共に考えることが必要である。また、入院中も教育を通して人としての成長や社会性を獲得できるような支援が必要である。