不登校の問題、こころの問題、発達の問題に加え、いじめによる自殺問題など、学校現場では介入を必要とする多彩な視点が必要となってきている。今回、中学校生活で問題を抱える生徒の早期発見と支援を目的に平成21~23年度の3年間に実施したB中学1年生を対象としたこころの問題についての調査から生徒の特徴を明らかにした。
中学1年生では、中学1年生入学の早い時期から、すでに勉強で困っている生徒が多く、友だち関係、先輩関係に困っている生徒が多かった。こころの問題では「いやなことを思い出すことがある」の項目が上位であり、過去の嫌な体験を引きずっている生徒が多く、「やろうと思ったことがうまくできない」といった自己評価の低い姿が特徴として見られた。DSRS-Cを用いた調査では男女を合わせると約23%の生徒に抑うつ状態が見られた。
自由記載で困ったこととして「嫌がらせを受けている」の内容に該当したものDSRS-Cで「生きていてもしかたがないと思う」で「いつもそう思う」と答えたものについては、見守りの必要な生徒であると考える