傳田1)によると現在の中学生に於いて抑うつ傾向を見る児童・生徒が増加しているとし、中学年代で5人に1人の割合で抑うつ傾向を持つとの結果が得られている。こうした抑うつの問題を中心とした心の問題、発達の問題を抱える中学校生徒の支援のために、悩み、抑うつに関連する項目および「色彩樹木画」を用いて心理的内面を理解・分析する試みを行っており、スクールカウンセラーとして相談資料に用いている。今回、中学生の抱える抑うつの問題やそれが「色彩樹木画」にどう反映しているのか、検討の結果をまとめたので報告する。描かれた樹木画は特に言語的表現力に乏しい中学生以下の児童・生徒に対して、心理的な理解をするのに適していると考えている