DSRS-C(パールソン自己記入式抑うつ評価尺度)を平成22年より使っているが、「落ち込んでもすぐに元気になれない」に「いつもそうだ」と回答した生徒が最も多く、29人(17.6%)、「時々そうだ」も加えると「やろうと思ったことがうまくできない」生徒が143人(86.7%)(「いつもそうだ」のみ27人(16.4%))でほとんどの生徒が該当しており、自己肯定感の危うさが感じられた。DSRS ?Cのポイントの平均は10.9であり、cut off pointの16を超えた生徒は38人(23.0%)だった。ただ、この結果については、対象が中学1年生であり、思春期にさしかかった不安定な時期であることを考えると、対象者の健康度はさほど悪いわけではないのかも知れない。気に掛かる点は「生きていても仕方がない」に対して「いつもそうだ」と答えた生徒が11人(6.7%)いた。11人のうち、DSRS ?Cのポイントが16を超えた者が9人おり、抑うつと死の関連が強く見られた。見守りが必要な生徒であると考えられる。
以下が「生きていても仕方がない」に対して「いつもそうだ」と答えた生徒が11人の「色彩樹木画」である。並べてみると大きな特徴を見いだすことができないが、調査項目及び「色彩樹木画」に関する質問から総合的に生徒を評価し、スクールカウンセリングの資料として有効に活用できている。