本書は、健康福祉増進の最終的な到達点は、健康長寿であると捉え、その具体的な姿を百歳以上老人の健康福祉状態に映し出してみることで、健康福祉の課題を浮き彫りにするk十を目的に取り組まれた一連の研究成果をまとめたものである。
執筆担当した日本における高齢者調査では、高齢者が生きがいを持ち心身共に健康に過ごすには、まずは身体的健康の維持が基盤である。さらに、高齢者の生きがいは、日々の生活圏内の出来事であり、家族や友人との交流が主であった調査結果から、高齢者が生きがいを感じるための趣味やボランティアなど、社会参加できる環境がひつようである。高齢者の身近なところに、彼らが交流できる場や機会を作ることが重要である。