学会発表(口頭発表・ポスター)

基本情報

氏名 人見 英里
氏名(カナ) ヒトミ エリ
氏名(英語) HITOMI Eri

タイトル

加熱条件を変えたレンコンの褐変反応と抗酸化性

会議名

第69回日本栄養改善学会学術総会

主催者(学会名等)

日本栄養改善学会

開催場所

川崎医療福祉大学

開催年月日

2022/09/17

単独・共同の区分

共同

発表者

人見 英里、田上 怜奈

記述言語

日本語

会議種別

ポスター発表

概要

【目的】レンコンはポリフェノールを多く含むため褐変しやすいとされている。しか
し、加熱が抗酸化性や褐変に与える影響についての報告は少ない。そこで本研究では
、加熱がレンコンの抗酸化性や褐変反応に与える影響について検討した。 
【方法】(1)試料:9月収穫の山口県産白花種、10月収穫の金澄8号と金澄34号(佐賀県産
)を用いた。レンコンは表皮を剥いだ後中央部5cmをすりおろし、生(未加熱)、減
圧バッグ内で95℃で5分、15分、30分加熱後120分室温で放冷した後、色差を測定した
。各試料乾燥し乾燥し、抗酸化測定用試料として用いた。
(2)試料の抽出:凍結
乾燥試料1.0gを70%エタノール10ml中で4日間常温抽出しポリフェノール測定に用い
た。 <BR>(3)総ポリフェノール量・DPPHラジカル捕捉能:総ポリフェノール量はFol
in-Denis法で、抗酸化能の評価としてDPPHラジカル捕捉能を測定した。
【結果】
(1)総ポリフェノール量・DPPHラジカル捕捉能:総ポリフェノール量は、白花種、金
澄34号では加熱時間を変えてもほとんど変化がなく、金澄8号では加熱時間が長いほ
ど多い結果となった。DPPHラジカル捕捉能も同様であった。<BR>(2)色差:白花種、
金澄8号、金澄34号ともに全ての加熱条件において、時間経過による褐変反応はほと
んどみられなかった。しかし加熱によりレンコンが黒く変色し、加熱時間が長くなる
につれて明度が低下する傾向がみられた。
【結論】バッグ内加熱では成分のゆで汁への流出が無かった為、総ポリフェノール量は多く、
DPPHラジカル捕捉能が高くなったと考えられた。褐変しにくかった理由として、加熱により
ポリフェノール酸化酵素が失活したことや、レンコンに多く含まれているビタミンCの還元作
用によって褐変反応が阻害された可能性が考えられた。