古典的テスト理論と項目反応理論(IRT)を用いて,日本語版のCOVID-19スケール(FCV-19S)の心理的特性を検討した.研究対象者は,日本語版FCV-19S,日本の抑うつ不安ストレス尺度15(DASS15)および日本語版K6を含む質問票に回答した.日本のFCV-19Sの項目は,正規分布に近似し,IRTは,各項目が適切な識別度と難易度を有していた.また,日本のFCV-19Sは許容できる信頼性を持っていた.日本のFCV-19Sは心理測定行う上で有用であり,COVID-19パンデミックの影響を受けた成人の心理特性の早期発見に役立つと考えられた.