犯罪行為者処遇における刑事司法と福祉の連携のあり方についての国際比較ーオーストラリアとの比較においてー
犯罪社会学研究
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水藤昌彦
本稿は、「課題研究 刑事司法と福祉の連携の在り方―犯罪行為者の社会復帰支援の現状と課題」の一部として、学会編集委員会からの依頼により執筆した。近年の刑事司法と福祉の連携の在り方の特徴ならびに改革課題について、国際的な視点から明らかにすることを目的として、理論的な検討を加えた。日本における刑事司法と福祉の連携が歴史とともに変容していることを指摘したうえで、日本とビクトリア州における連携の類似点と相違点を検討し、日本における今後の展開への示唆を考察した。