本稿は、応募者らが企画し、2015年2月に開催したシンポジウム「福祉と司法の連携における「リスク評価 (Risk Assessment)」と支援 : オーストラリアの実践に学ぶ」を記録するとともに、当日の質疑応答を踏まえて日本の現状への示唆について考察したものである。刑事司法の関与を契機とする本人の生活ニーズの把握と適正手続保障、支援プログラムに対する社会的な認知と理解の促進、刑事司法におけるアセスメントの位置づけ、処遇や支援の目的、プログラムやアセスメント•処遇に対する評価のあり方、「福祉の司法化」への意識の各点について論じた。