本稿は、当事者が矯正施設入所中から行う地域生活定着支援センターの業務実態を明らかにする目的で行った全国調査、先駆的なセンターの活動調査の結果を報告したものである。先駆的なセンターでは、「内部の体制構築(支援員の支援力,専門性の向上等)」「地域支援ネットワーク構築(機関間の相互理解等)」の2つがセンターの主業務を下支えしている構造があった。従って、センターの評価にあたっては、従来から用いられている量的指標に加えて,内部の体制構築及び地域の支援ネットワーク構築等の状況の質的評価指標を用いることが必要であると考えられた。