知的障害のある・犯罪行為者の生活の変遷に関する研究 : 矯正施設及び勾留先退所から現在までの福祉との繋がりに着目した当事者ヒアリング調査
国立のぞみの園紀要
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108-123
[共著者]古屋和彦、関口清美、水藤昌彦、脇中洋、相馬大祐
本稿では、支援につながった知的障がい者のうち、矯正施設及び勾留先退所後から3年以上が経過し現在の生活が安定している人を対象にして、福祉とかかわるなかでの本人の気持ちの変化などを明らかにすることを目的として探索的に実施したヒアリング調査(n=3)の結果を報告した。本人の意思に基づいて環境が変化していくなかで、新たな環境への適応に応じて本人の思いも変化していること、本人とのポジティブな関係性の構築が適応を促進していることが示された。