オーストラリア ビクトリア州における知的障害のある犯罪加害者への社会内処遇(3)
月刊福祉
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92-95
水藤昌彦
本稿は、ビクトリア州における罪を犯した知的障がい者への社会内での支援制度について、3回連続で紹介したものである。最終回は、拘束的な介入をめぐる近時の動向について解説した。拘束的介入をめぐる問題点として、法的根拠のあいまいさが批判されてきた歴史的経緯を確認したうえで、2007年に実施された関連法の大幅な見直しによって設けられた、拘束的介入実施にあたっての新たな法・制度を解説した。