看護学部4年次学生が行う小児看護学実習で使用している小児看護技術経験表を用いて、4年次学生の小児看護学臨地実習終了時の小児看護技術の習得状況を明らかにした。食事、排泄、活動・休息、清潔など生活援助は実習中に実施できる割合が高かった。各援助のうち環境設定や自立支援・介助は2~5割程度の学生が実施・見学とも機会がなかったと回答した。これは小児看護実習では受け持つ患児の殆どが乳幼児であり、家族が付き添っていることが理由の一つと考えられる。身体侵襲を伴う看護援助は、実施・見学とも機会がなかった項目も多いことが分かった。以上より、小児看護技術の習得度を向上させるには、実習中に行う患児や家族への関わりで看護技術を意図的に行えるよう意識付けることが重要であり、指導のあり方を再考する必要があるなど、3点の課題を示した。