小児救急電話相談(#8000)の課題 47都道府県への調査結果から
小児保健研究
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広野 優子, 小山田 恵, 小迫 幸恵, 白石 裕子, 福井 聖子, 細井 千晴, 山崎 義久
小児救急電話相談(#8000)は「トリアージ」を目的としたために、かけ手の多様なニーズの把握とサポートが難しくなった。その原因と解決策を探るために、47都道府県に質問紙調査を実施し、33県から回答を得た。電話相談の基本的な役割である「他者の問題の他者自身による解決の支援」が医療者にとって難しい要因の一つは、医療者が自身のニーズと他者のニーズを同一視しがちなことにあると思われるが、事業主体である自治体が適切な役割を果たせていないことも影響していると考えられた。