本学で開催した基礎基本を重視した短時間の実習指導者研修の効果を検討するため、受講者40人に質問紙調査を実施した。研修の目的は「実習指導経験が浅い実習指導者あるいは教員が実習指導の重要性と方法を理解することができ、すぐに活用できる知識や技術を学ぶことで実習指導に対する意欲・関心を高めることができる」である。研修内容は、実習指導の基礎基本である「学生理解」を中心に実習指導者の戸惑いや困難を解決する4つの講義(各1時間)と「まとめ・質疑応答」(30分)である。調査の結果、受講者の約8割が「8割以上理解できた」、ほぼ全員が「今後に活かせる」と回答し、教育未経験者の約7割が「教育に携わりたい」と回答した。自由記述の分析では「新たに知ったこと」71コード、6カテゴリ、「これからやってみようと思うこと」73コード、6カテゴリが形成された。これらの結果から、研修目的を達成することができ一定の効果を認めることができた。