第一子の子育て中の6名の母親に対し、3回のロールレタリング法(RL)を実施した。実施後のインタビューをKJ法により図解化することを通してRLの効果を検討した。RLを行う前は、母親は、今までの育児を誰にも認めてもらえない育児ととらえ、慣れない育児によって自己否定感やメンタル不全を抱え込んでいた。しかし、RLを行うことで、感情の素直な表出により、子どもが成長していることを実感でき、育児が、今しかない、かけがえのない時間として感じられていた。また、自分の育児を認めるストーリーを書くことで癒されていた。さらに、子ども目線で子どもの状態や行動を捉えることができるようになり、気持ちに余裕が生まれ、外界と関わる意欲や行動が増え、無理のない自然体の育児で良いと感じられるようになった。よって、第一子の子育て中の母親へのRLの効果として、子ども目線で書くという行為を通して子どもと母親自身の受容につながることが示された。