科研費による研究

基本情報

氏名 佐々木 直美
氏名(カナ) ササキ ナオミ
氏名(英語) SASAKI Naomi

課題名

高齢者のストレスと問題行動への心理学的援助の研究

研究種目

[基盤研究(B)]

研究期間

2000-2002

単独・共同の区分

共同

代表者

上里一郎(広島国際大学人間環境学部教授)

研究分担者

佐々木直美(広島国際大学人間環境学部助手)・三浦正江(広島国際大学人間環境学部講師)・田中秀樹(広島国際大学人間環境学部助教授)・西村良二(福岡大学医学部教授)・山本麻子(日本大学文理学部助教授)・瀬戸正弘(東亜大学大学院総合学術研究科助教授)          


総配分額(千円)

6900

概要

1.高齢者のストレスの検討
地域高齢者のストレスマネジメント行動の変容段階とうつ症状との関連を横断意的に検討した研究から、ストレスマネジメント行動の変容段階が5つに分類できることが明らかになった。
また、中高年者を対象とした日常ストレッサーとストレッサーに対する評価パターンの関連を検討した研究では、ストレッサーに対する評価パターンが心理的ストレス反応を理解する上で重要なことが示された。
2.高齢者のライフスタイル改善の検討
また、高齢者の睡眠と健康に焦点を当てた研究もいくつか行った。その研究のひとつ睡眠の質と身体的、精神的健康の関連を検討したものがある。睡眠の質による群間比較した結果、睡眠の質は罹患率、ADL、精神的健康、主観的満足度、社会適応と関連していることが示された。
別の研究では、都市部と郊外に住む高齢者の睡眠とライフスタイルの差異を検討したものがある。この研究から、短いうたた寝や午後に行う適度な運動が睡眠の質に影響し、また、睡眠の質がADLに影響することが明らかとなった。
さらにうたた寝や運動が睡眠困難を訴える高齢者にどのような影響があるのかも検討した。その結果、午後の適切な覚醒状態の管理が睡眠困難の改善を促すことが示された。
3.高齢者の回想法の検討
高齢者の心理的適応を促進させる心理療法として用いられる回想法の効果を検討した。その結果、日時の見当識と問題行動で改善が見られた。また、バウムテストで表出された心理的適応も向上することも明らかとなった。