本書は、産科医療機関において、妊娠・出産・子育てのスタートを支援する助産師・看護師がいかに子ども虐待予防の一端を担っているかを示したものです。子ども虐待の死亡事例は0歳児が最も多く、産科医療機関退院後も親子を継続的に支えてゆくためには医療と保健・福祉機関との連携が必要になります。M-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)を用いた分析によて見えてきた、看護職者が「気になる親子」を見つけてから多機関との連携を形成発展させてゆくプロセスとは。本書の研究は子ども虐待予防のために日々現場で奮闘している看護職の方たちの参考になることでしょう。
また、質的研究法学習者のために、概念生成やカテゴリー化などM-GTAの分析過程を詳述しました。