子ども虐待死亡事例は0歳児が最も多く全体の約4~6割を占め、死亡事例検証が開始されてから現在までこの傾向は変わらず、継続して重要な課題である。課題の克服には妊娠期から母親・家族に関わる産科医療機関と保健・福祉機関が連携し、支援を行うことが必須である。我々はこれまでの研究で産科看護者に特化した子ども虐待発生予防教育プログラムを開発し,研修として実施しその有用性を検証した。しかし研修会では参加者が限定的であり、知識・実践力の普及には限界がある。そこで本科研では産科看護者の子ども虐待発生予防に向けた実践力の向上をめざし、以下の3本柱で研究を行う。1 )前科研で有用性の検証された教育プログラムを基礎に ICT教材を開発する。2 ) ICTを活用した「いつでもどこでも学べる場」の創造と教育の実践を行う。3 ) 上記の実践の有用性と課題を明確化し改訂版ICT学習システムを開発・普及する。