本研究は、山口県民の自然災害に対する意識と防災行動に関連する要因を明らかにすることを目的として、山口県民男女249名を対象にアンケート調査を実施した。災害に対する関心や危機感の高さには、年齢の高さ、自治会活動などの地域活動への参加の多さと被災経験を有することが関連していた。防災知識を有し防災の準備行動ができていることには、年齢の高さ、地域活動への参加の多さ及び防災イベントへの参加経験が関連していた。本研究の結果から、災害意識や防災行動を促すためには、住民が地域社会とのつながりを深めることと、高齢者が一定の役割を担うことが重要であると示唆された。