データ・テキストマイニングを用いた初年次教育の試行的効果測定

大学教育学会誌

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137-145

池田史子, 畔津忠博, 廣瀬春次, 溝手朝子

「基礎セミナーⅠ」は，本学の初年次教育の中心的科目である．この科目では，受講開始当初に学生が抱える学習課題を測定し，授業終了時には受講生の目標達成状況を把握できるように再び測定を行っている．また，毎回の授業終了後には，学生の自由記述による振り返り・気づきをウェブ入力している．最終回授業終了時には授業内容改善のために学生による授業評価を行った．本研究では，これらのデータを連結して，本学の初年次教育の効果測定を行った．学習課題の測定には，本学オリジナルの「知の醸成シート」を用いた．「知の醸成シート」と学期末に行った「授業評価」の結果に対しては，それぞれ因子分析を行い，抽出した因子間の関係を共分散構造分析によって明らかにした．その後，学習課題の伸びと授業評価の関係を考察した．毎回の振り返りの自由記述については，テキスト分析を行った．