本研究の目的は、日本と韓国の大学生が高齢者に対して抱いているイメージを考察することである。本稿ではSD法を用いたアンケート調査を行い、大学生の高齢者への印象を測定した。日韓の大学生が抱いている高齢者イメージの種類、そのイメージの形成に影響を及ぼす情報や経験がわかる質問項目を用いた。調査の結果、両国の若者に共通した高齢者イメージとして肯定的なものは「経験が多い」「尊敬できる」「賢明だ」「上品だ」があげられ、否定的なものは「遅い」「暇だ」などが観察された。両国に差異が大きかった項目は「保守的」「閉鎖的」であった。全体的には両国の大学生の高齢者イメージは類似点が多かった。