本研究は発表者が属する山口県立大学が文部科学省から「地(知)の拠点(大学COC)の採択を受け、地域とともに取り組んでいる研究活動の一環として2013年から実施しているものである。当大学の看護栄養学部、社会福祉学部そして国際文化学部のメンバーが集まりライフイノベーション研究チームを結成している。同時に、地元の企業およびテーマに沿った企業によってクラスターを形成している。
当研究対象は医療機関における改善あるいは改良を視野に入れてテーマ設定を行ったもので、具体的にはナースウエアについて、ユーザー・センタード・デザインやストラテジー・デザインなどが発展され、デザインとビジネスの発想が融合されたサービスデザインの思考と手法を用いて実施するものである。
特にフィンランド国立ラップランド大学との共同研究を実施するとともに、慶応義塾大学武山研究室や大日本印刷サービスデザインラボなどの協力を得て、SPS(Service Design Prototyping System)を用いたロールプレイングの手法を服飾デザインに応用している。
ナースウエアのカテゴリとして総合病院、レディスクリニック、そして病院での大学教員用などについて、看護師、販売会社やナースウエアのメイカース、アパレル関係者および大学などのスタッフというステイクホルダーによりミーティングとロールプレイングを行いデザイン提案した。