これからの社会で自立して活動していくために,「学力の三要素」と表現される資質・能力を,初等・中等教育から高等教育まで一貫して育むためのシステムとして構築することが求められている。学校段階を超えた一体的改革とするために,大学側では3つのポリシーの見直しと公開準備が進んでいる。同時に,それぞれの構成員も,教育改善,とりわけ学習目標に対応した授業方法の工夫や評価方法についての事例について,共通理解を持っておく必要がある。そこで,高等学校教員・大学教職員・大学生が協働で参加する2回のワークショップを企画し,大学における日本語文章作成に関する科目の模擬授業を行った。各ワークショップ後の振り返りレポートを計量テキスト分析し,属性ごとの高大接続に対する捉え方を把握することで,高大接続の質的向上を目指した。