学士課程の学修成果のひとつとして、クリティカル・シンキングの能力や態度の向上が求められている。一方、初年次教育科目として最も多く行われているのはレポートの書き方を中心とした日本語ライティング・スキルの育成である。本WSは、クリティカル・シンキングと論証型レポートの類似性に着目し、論証型レポートを作成する過程を通じて、クリティカル・シンキングの能力や態度を育むような授業デザインを提案することを目的としたものであった。
前半では、クリティカル・シンキングの概念や学士課程教育の目標としての定義、とくに初年次生を対象とした教育への意義や導入方法について、ミニレクチャーを行った。さらに、クリティカル・シンキングと論証型レポートの類似性についても確認した。
後半では、グループ活動を中心に構成した論証型レポート作成のワークをご体験いただいた。ワークは、課題提示、情報収集、グループ討論、ジグソー法を用いた知識の再構築、レポートのアウトラインへの変換という流れで進行した。