パック旅行等で決められたルートを回る従来型のインバウンド観光に対し、近年では個人や家族、友人やグループなどが「口コミ」による観光情報を活用して自由に行先を組むものがふえている。また、東京や京都といった従来の観光都市に新たな行先を開拓して加えたり、リピーターとして何度も訪日を重ねる人々が増えている。スマートフォンなどを片手に欲しい情報を入手して観光地を回るスタイルも定着し、従来のウェブ上のホームページでの観光情報発信や情報誌・チラシの配布とは異なる媒体が求められている。研究では、山口市の情報発信のあり方について、外国人観光客と現地の人々との間で自由にやりとりが行える多言語Q&Aサービス「Tazuu」について試行的な情報発信のあり方について検討した。