本研究では、大学生を対象として幼年期の遊びの経験と心理的特性(向性や自尊感情)の関連を質問紙調査を用いて検討した。回想的方法によって、大学生は3つの遊び(ごっこ遊び、鬼ごっこ、かくれんぼ)について遊んだ経験を評価した。遊びの評価から以下の4つのタイプに分類された。1)満足型:この群はすべての遊びで「集中して遊ぶことができた」と回答し、2)不安型:この群は1種類あるいは2種類の遊びで「不安な要素があり、遊びに集中できなかった」と回答し、3)回避型:この群は1 種類あるいは2種類の遊びで「ほとんどその遊びをしなかった」と回答し、4)不安+回避型:この群は3つの遊びのうち2つで「不安な要素があり遊びに集中できなかった」と「ほとんどその遊びをしなかった」と回答した。これら4タイプに関して分散分析を行った結果、満足型の自尊感情は回避型よりも高く、満足型および不安型の外向性は回避型よりも高かった。