山口県産ゴボウを利用してフランスパンを作製し、その品質特性と嗜好性について検討した。ゴボウペ-ストを用いたパン、あるいはゴボウ粉を用いたパン、標準材料のパンにおいて比較検討を行った結果、ゴボウペ-ストを用いたパンよりもゴボウ粉を用いたパンにおいて焼成後の膨らみがよく、官能試験による評価が高かった。また、焼成後のパン断面の色調は、ゴボウペ-ストを用いたパンおよびゴボウ粉を用いたパンは褐色が強かったが、これはゴボウ粉調製過程におけるポリフェノ-ルオキシダ-ゼによる酸化が原因であると考えられた。そこで、L-アスコルビン酸を添加したゴボウ粉を調製しパンに使用したところ、色調および官能評価に関して、L-アスコルビン酸 0.050 % 添加条件での結果が最も良かった。