小麦アレルギーやセリアック病の高い罹患率を示す報告が蓄積されつつあることから、高品質のグルテンフリーパンの開発は食品工業における緊急課題である。しかし、グルテンフリーパンの膨らみに関していくつかの課題がある。そこで、本報ではこれらの課題の解決に取り組んだ。同一加水量の場合、サラダ油使用の米粉パンの方がマーガリンを使用したものより膨らみが有意に大きくなった。油脂にサラダ油を使用した場合、硬さは油脂の種類よりも加水量に依存すると考えられる。また、油脂量だけを変化させた試験では油脂量の違いによる硬さの違いに有意差は見られなかった。