学会発表(口頭発表・ポスター)

基本情報

氏名 大野 正博
氏名(カナ) オオノ マサヒロ
氏名(英語) ONO Masahiro

タイトル

トウキの葉が持つ ACE 阻害活性に着目した加熱加工食品の検討

会議名

日本栄養改善学会第6回関東・甲信越支部学術総会

主催者(学会名等)

日本栄養改善学会

開催場所

群馬県高崎市

開催年月日

2019/03/10

単独・共同の区分

共同

発表者

大野正博、光田英莉子、村地早織

記述言語

日本語

会議種別

ポスター発表

概要

【目的】生薬であるトウキ(当帰)の根は血圧上昇抑制作用の指標である ACE阻害活性を持つ.一方,葉及び茎部分はほとんど利用されていないが,ACE阻害活性が存在することが報告された(浅尾ら, 2011).我々は各部位の ACE 阻害活性は温度安定性が高いことを報告した(村地ら,栄養改善学会中国支部,2017)が,今回トウキ葉の加熱加工食品への利用を目的として ACE 阻害活性の測定及び官能評価を行ったので報告する.
【方法】トウキの葉の粉末を添加したバターケーキ,食パン及びうどんを作製した.各食品の 40 ℃ 水抽出物及びうどん茹で汁について ACE 阻害活性の測定を行い,50 % 阻害濃度(IC50 mg / ml)により阻害活性を比較した.また,各食品の官能評価を行った. 
【結果及び考察】トウキ葉粉末の ACE 阻害活性は IC50  2.4 mg / ml であり,バターケーキ,食パン及びうどん各々の ACE 阻害活性はトウキ葉粉末の添加量に応じて高くなる傾向が見られた.うどん茹で汁の ACE 阻害活性が高かったのは,トウキ葉に含まれる ACE 阻害活性物質が水溶性であり,湯画分へ溶出したことが原因であると考えられる.3種の食品の官能評価は,トウキ葉粉末の添加量が増えるといずれも悪くなった.3食品での比較ではバターケーキが最も好まれた.これらの結果から,トウキの風味は強すぎると好まれないが,油脂や甘味によってある程度マスキング可能であると推察する.