誤った集団規範への非同調行動に集団内の人間関係と行動の対象が及ぼす効果
山口県立大学学術情報
第7号(共通教育機構紀要 第5号)
75-80
甲原定房
集団が保持する社会的に望ましくない規範への非同調行動(whistleblowing) の発生に,集団内の人間関係,行動の対象選択が与える効果について検証した。参加者は男女大学生116名であった。本研究では場面想定質問紙を用い,自分あるいは集団内の他者が誤った規範へ非同調するか否か決定する場面を想定させた。こてに加え,集団の人間関係3水準(良好・中性・不良)×通報先4水準を設定した。結果から,人間関係要因は有意な効果を持たなかった。一方,通報先によって有意に非同調行動の発生は異なっていた。