生活保護自立支援プログラムの中心的プログラムである就労支援プログラム利用を通じての被保護者の変化、担当者との関係性について、利用者アンケート、利用者及び就労支援員へ補完的聞き取り調査を実施した。プログラム利用による変化に関しては、年齢と「自立意欲」及び「就職意欲」、世帯人数と「自立意欲」、プログラム利用期間と「アピール力の修得」において有意であった。また、担当者との関係性に関しては、世帯人数と「あなたを激励してくれる」及び「今後のことについて、いっしょに考えてくれる」、年齢と「今後のことについて、いっしょに考えてくれる」において有意であった。これらのことから、より効果的な支援を行うには、プログラム利用者の年齢、世帯構成によって、個別支援計画を策定するとともに事業利用期間の経過に伴い支援内容の見直しを行う重層的・個別支援体制の構築が必要と考える。